あの日の排気ガス。

灰色の世界で

息をする







電燈も

なにもかも

引きちぎられ

喪われた、

人工的な

光の奪われた

宵闇







恵みの雨

草木を育て

瑞々しい空気にする

それは、






ひとりは

寂しいよ

ひとりは

かなしいよ

はやく

きみのところにいけたら

いいけれど

それは

きっときみがゆるさないだろうね

ぼくのうまれたひ。

電気も

すべて壊れた世界

夜は

完璧な暗闇

ぼくを照らすのは

仄かな月明かりだけ






此処には

ぼくが一番

欲しい言葉を

くれる人が

居ない





なんど

嘆いても

二度と

きみには

会えないんだ






ゆこう

此処に

留まる理由が

ないから

墜落する、

きみとであって



どれくらいたったんだろうね



ぼくが



きみを



すきになって



どれくらいたったんだろうね











ぺたり



ぺたり



灼熱の



アスファルトを



素足で



歩く



(きみにあえない)



(つらさにくらべればこんなこと)











眼下にひろがる



殺風景な景色



すいこまれそうな、















ああ、



また



堕とされる、

残留。

ほら、おぼえてる？

きみとぼくの

やすらぎの、しろ、だよ






もうすこしだけ、

もうすこしだけ

待っていてね

もうすぐぼくも

そっちにゆくから





高い塀を

よじ登って

狙うは

愛の逃避行

（なんてね）

（そんなことを）

（した日もあったなあ）






（ねぇ、）

誰から逃げたかったの？

何から逃げたかったの？

（結局、）

何を

誰を

失ったの？






どんな時でも

きみを

想うよ

それだけは

紛れもない

シンジツ

断片。

切り取られた世界
きみの笑顔、
溶けてった。



廃墟に佇む
虚構


見上げた空は
ただただ蒼く、


僕の言葉は
透明に溶けてった。


誰より大切な君を失くした僕は
一体どうしたら、


埋没してゆく
君への想いと
僕の意識と


沈んで澱む
君を想うココロ


我想う故に、


胃がねじきれそう
君が、僕が、


忘れることすらできず
君を想い、空見上げ


僕の世界
崩れたビル群と
鬱蒼とした木々
晴れた青空


太陽光線に
射抜かれて


涙は枯れ
声は枯れ
君別れ